過食克服

過食のカロリーが気になった時、悪化させない過食後の過ごし方2選

過食のカロリーは人それぞれで、 食べてしまう量は人によって異なります。

拒食からの回復期で「今までよりたくさん食べることが過食だ」と感じている場合と、とにかく詰め込むように食べ「毎日過食してしまっている」という場合の過食のカロリーは全く違うと考えられます。

拒食から回復する際「1日1200kcal以上食べてしまったら過食だ!!」と焦る人もいれば、「1度に3000Kcalくらい食べてしまった…」と絶望的になる人もいます。

実際に私自身もほかの過食症の人と食べる量を比べて落ち込んでいました。

しかし、本人が「普通に食べられない」と感じ、「食べ過ぎてしまった、どうしよう」という不安が大きく、そればかりで頭がいっぱいになって辛くなるのであれば、それは過食なのです。

そして過食のあと、カロリーを減らせば痩せるのか?

摂食障害がなく、うまく体重や体型をコントロールしている人の中には、食べ過ぎた後は、食事量を体調に合わせて減らしている人、いつも通りの食事をしている人、お腹が空くまで食べない人など様々な対応をされている方がいます。

どれが正解、どれが間違いとははっきり言うことはできません。

何が心と体に合っているかは人それぞれ違うからです。

過食のカロリーも、過食のあとの対応は何が合うかも、人によって違います

ただ、摂食障害がある場合に気をつけておきたいのは絶食と過食を繰り返さないこと。

そして我慢しないこと過食を悪化させないコツです。

この記事では過食のカロリーと、過食した後の過ごし方について2つお伝えします。

参照:非嘔吐過食で太ることが辛いときに不安を解消するための5つのポイント

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過食のカロリーが気になるけれど、どれくらいが普通?

「過食」といえども、カロリーでどのくらい食べれば「過食」でどのくらいなら「食べ過ぎ」なのか

そこに明確な定義はありません。

むちゃ喰いは、一定の時間内にほとんどの人が同じ時間・状況で食べる量よりも明らかに多量を食べ、食べることを止められない感覚を伴います。体重増加を防ぐための絶食や嘔吐、下剤・利尿剤乱用などの代償行動を行います。自己評価は体型・体重に強く影響され、やせ願望や肥満恐怖、身体像の障害も伴います。むちゃ喰いと代償行動の頻度が少なくとも3ヶ月間にわたり週2回以上の場合、BN(神経性過食症)と診断します。

とはありますが、例えば拒食からの回復期だとごはん茶わん「1杯」でも、「食べ過ぎたどうしよう」と不安になり過食になってしまったと思うことがあります。

症状のない人にとっての普通の食事量は、摂食障害である人にとっては「食べ過ぎて怖い」ということも多いです。

菓子パンやお惣菜を大量に買い込んでひたすら食べて辛くて悲しくなっている場合は、他人と食べる量を比べてしまうと、絶望的にもなりますよね。

過食の量を他人と比べても意味はありません。

過食のあとの対応、食べ過ぎた後のリセット法なんて言葉もありますね。

48時間以内に調節する、という方法があります。

  • 過剰に食べ過ぎた「糖質と脂質」は消化されて一旦肝臓に運ばれ、48時間蓄えらる。
  • そして48時間を経っても消費されない「糖質や脂質」はコレステロールや中性脂肪に変化し体脂肪として蓄積され、余分なたんぱく質(アミノ酸)は尿として体外に排泄される。
  • つまり余分な「糖質と脂質」が肝臓の中にストックされている48時間以内に燃焼させてしまえば、リセットできる。

という方法。

生化学的にはそうすれば調節できるのかもしれません。

しかし、過食症の人がそれを真似しようとするとかえって、過食衝動になってしまったり、また過食してしまうということになりかねません。

体にとっては良い方法でも、心にとっては不安定になることもあります

そして調節できないことが単純に「甘え」ではありません

ここからは、過食でたくさんカロリーを摂ってしまったと感じた時、これ以上過食しないための過ごし方をお伝えします。

参照:食べ過ぎて断食を繰り返してしまうときの問題点と対処法5つ

1.過食でカロリーオーバーでもリセットしない

過食でカロリーを摂り過ぎたからと絶食して、さらに過食を繰り返さないようにしてください。

食べ過ぎたからリセットしよう!と水のみですごして、また結局過食を繰り返していると、体は次にいつ食べ物が入ってくるかわからなくなるためため込みモードになってしまい脂肪を蓄積しよう、エネルギー消費を抑えようとしてしまいます。

結果、さらに太ってしまいます

過食してしまったからといって、次の日は絶対に食べない!!と意気込まないでください

何か食べるだけでも、体はエネルギーを燃やします(食事誘発熱)。

何も食べないより、何か食べたほうが摂り過ぎたエネルギーを消費してくれる可能性があります。

参照:ダイエット中に過食でリバウンドしたときの考え方と3つの対処法

2.我慢しない

明日は食べない!水だけ!とか、野菜しか食べない、スムージーしか飲まない、スープしか食べない、プロテインしか食べない、など過食のあとは自分に「制限」をかけがちです。

しかし、そもそも「我慢」「制限」しているから過食になっているのではないでしょうか?

過食の次の日、あまりにも胃腸の調子が悪ければ、胃腸が落ち着くまでは、スープなど飲み物で過ごすのは良いことです。

しかしそのまま、食べなくていいや、と思って食べずにいると結局ドカ食いしてしまうなんてことに…。

お腹がすいたな、という時点で普通に食事をしておきましょう

また、カロリーが気になるからと言って、食事を摂ると言いつつ「サラダ」だけ大量に食べたり、低カロリーやゼロカロリー食品だけを食べるのはおすすめできません

サラダをたくさん食べて食物繊維だけたくさんとっても消化不良でお腹の調子を崩すこともあります。

ゼロカロリーでは、食べたつもりでもエネルギーが体に入ってこないのでもっと食べたくなります。

ごはんやおかずを食べる食事を摂るのがベストです。

コンビニで買うなら、「サラダだけ、コーヒーだけ、ゼロカロリーゼリーだけ」をやめて、おかずとごはんが入ったお弁当や、おにぎりと汁物を選んでみてください。

そして胃腸をいたわるために、よく噛むことを意識してください。

参照:ゼロカロリーなら過食しても安心?注意点と過食を抑える3つの工夫

まとめ

過食のカロリーと、過食した後の対処法のコツをお伝えしました。

とにかくポイントは「我慢しない」です。

もし今日過食してしまったな、と思っても明日は「リセット日だ!」と意気込まず、食事はいつも通り、普通に食べて過ごしてみてください。

ただ、何事も自分の調子を確認しながら!

誰かにとって良い方法ではなく、自分にとって良い方法を見つけていきましょう。

〈参考文献〉

厚生労働省 eヘルスネット 摂食障害:神経性食欲不振症と神経性過食症
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-04-005.html(参照 2021.10.19)

ABOUT ME
皆川 ゆり
岩手県出身/管理栄養士 【心をゆるめる栄養カウンセラー】 痩せ願望や自己否定によるダイエットからリバウンド、摂食障害、ストレス食いに悩む方が、ダイエットに縛られた心から解放されて、自分の魅力を生かせるようになる食事とマインドをお伝えしています。