非嘔吐過食は、辛いけれど一見たくさん食べているから健康にみえるため、自分のSOSに気づいてもらいにくい症状のひとつです。
本人もただの食べ過ぎ、自分の意志が弱いからと思い込むことがあります。
そして拒食から過食になった場合だと、「元気になった」「治った」と喜ばれがちです。
本当は辛いのに辛さをため込んだり、自分が頑張れないのが悪い・頑張ればなんとかなると思うほどうまくいかない自分を責めて過食してしまいます。
今回はそんな非嘔吐過食が辛い時にやめたいこと5選を紹介していきます。
目次
非嘔吐過食が辛いのは理解されにくいから
非嘔吐過食は過食しても「吐けない」「吐かない」ので、とにかくあっという間に太ってしまいます。
下剤乱用や運動などの打消し行為でなんとかしようとするのですが、最終的にそれすらやる気にならないくらい気持ちが沈んでしまうことも。
拒食からの回復期を通り越して過食に転じた場合、体型の変化も大きくて心がついていきません。
仕事や学校にも行きたくなくなってしまいます。
「自分がこんなにも変わってしまって辛い・恥ずかしい・馬鹿にされてしまう・太ったとみんなに思われる」
それが怖くて辛いですよね。
しかし自分の変化を一番感じているのは自分で、周りはそんなに気にしていないことが多いです。
たまにははっきりと「太ったね?」と言ってくる人もいますが、それはあなたを責めたり馬鹿にしているわけではなく「単なる感想」にすぎません。
心配しているだけかもしれません。
それでも、一見健康そうにみえることが多いので、心配されることも拒食であったり痩せているときよりは少なく「やっぱり拒食の方がよかった」「痩せてる方がよかった」と思ってしまうこともあります。
非嘔吐過食のメリット
- 嘔吐しないので食べる量は自分のお腹に入る分だけ
- 食べ吐きしないので食費は抑えられる
非嘔吐過食のデメリット
- ひたすら太る
- 辛さに気づいてもらいにくい
- ただ太った人・良く食べる人と思われる
- ただの食べ過ぎだから我慢すればいいと思われがち
- ダイエットして痩せれば治ると思いがち
メリットは食べる量が無限に感じるけれど、それなりに限界があること。
これが過食嘔吐と比べ比較的治りやすいと言われる理由です。
それでもだらだら食べれば無限に食べられてしまいますし、食費だってかかります。
デメリットは見た目が元気なところ。
本当は気づいてほしい、誰かに心配してほしいと思っても気づかれないし、太ったことをむしろ自虐ネタにしてしまうこともよくあります。
その心は傷ついていても、笑ってごまかしてしまうこともあるのではないでしょうか。
食べたくないのに食べてしまって辛い、そんなときまずやめて欲しいことをお伝えします。
1.非嘔吐過食が辛いなら、自分責めをやめる
非嘔吐過食が辛いなら、まず自分を責めることをやめましょう。
「また食べてしまった。」
「なんで食べることをやめられないのだろう」
「いつまで食べてるつもり?」
「いいかげんにしてよ!」
と自分自身をいつも責め続けていませんか?
自分を責める気持ちが、さらに「わたしなんて…」という思いを深くさせ、満たされない心の穴を埋めるように過食が止まらなくなるのです。
本当は誰かにわかってほしい、認めてほしい、助けて欲しい、支えてほしい。
その言葉が心のどこかにあるのだけれど、それを声に出すこともできない。
我慢していること、ストレスがたくさんあるけれど、笑ってごまかしたり、平気なふりをしている。
そんなあらゆる心のモヤモヤを吐き出すことができず、その思いを飲みこむように過食しているかもしれません。
まずはどんなに過食しても自分を責めること、やめてみましょう。
あなたの「食べたい気持ち」「食べて満たされたい気持ち」を認めてあげましょう。
2.頑張るのをやめる
過食をやめようとしたり、とにかくダイエットしようとしたり、体や心の辛さを無視しして頑張ろうとしていませんか?
その頑張りをすこしずつでもいいので、やめてみましょう。
頑張ることは、あなたに自信と安心をあたえてくれるかもしれません。
でも、負担がかかっているから「過食」という症状に出てしまうんですよね。
あなたに今必要なことは「頑張ること」ではありません。
- 過食はだめだ
- 太ってはだめだ
- つらくてもなんとかやるんだ
- 痛くても休んじゃいけないんだ
~してはいけない、とおもうほど欲求は強くなるものです。
だから思い切って休んだり、がんばらない、と気を抜いてみてください。
あなたに必要なのは安心と休息です。
3.痩せていた自分と比較するのをやめる
「あのころはこんなに痩せていたのに」と過去の自分をみつめてばかりいることはありませんか?
あの頃は頑張れたのに、どうしてできないのだろう?
とまた自分を責める原因になります。
過去うまくいった方法で、またうまくいくとは限りません。
見つめるべきは今の自分と、これからどうなりたいか?
「あの頃に戻ろう」としなくていいんですよ。
過食になってしまった、太ってしまったからといってあなたの価値はかわりません。
過去を気にしているのは自分だけで、周りの人にとっては見えない部分でもあります。
過食を治して、なりたい姿を新たに設定する方が前向きに進んでいけるのでお勧めです。
4.食事や料理に関する動画の見過ぎをやめる
食事や料理に関する動画やテレビ番組をよく見ていませんか?
特に大食いタレントなどの動画をみて食べたい気持ちになったり、料理や食べ歩きの動画・テレビ番組をみていることありませんか?
実はそれらをよく見ることで、自分もたくさん食べられる気持ちになったり、食べたい気持ちが湧いてしまって過食につながることがあります。
たくさん食べる人をみて、気持ちよくなって、自分もそうであると錯覚してしまうことがあるんですよね。
実際は大量に食べれば苦しいし、太るだけだったりします…。
「よく見るもの」というのは影響を受けやすいので注意しましょう。
過食を抑えていきたいのであれば、食以外の興味のある動画やテレビ番組がおすすめです。
5.SNSで比較しあうことをやめる
SNSで同じ過食に悩む人と、関わりすぎていませんか?
仲間や友達を作って、お互いの症状をわかりあったり励ましあえることは、とても心の支えになります。
しかし、一歩間違えると「足の引きずり合い」になってしまうことも。
お互いの
- 過食する量
- 食べる頻度
- 食べた量
- 体重
- 境遇
あらゆるものを比較して
- 私の方が辛い
- 私の方がまだマシ
- まだ大丈夫
- 私の方が酷い
- あんなの過食じゃない
- 私より痩せてるじゃん
- 太りすぎてヤバい
などと感じ、心を乱す原因になることもあります。
辛さは比較できないもの。
わざわざ誰かと比較して一喜一憂する必要もありません。
過食を克服したいと思ったときは、今過食が辛い人よりも、回復に向かっていたりすでに克服した人の情報を知ることをおすすめします。
まとめ
今回ご紹介したものは実際私が非嘔吐過食で辛い時によくやっていたことで、まずはこれらをやめることで症状が落ち着きました。
どれか当てはまることはありましたか?
少しでも非嘔吐過食を抑えたいと思うあなたには、ぜひ1つでもいいので「やめること」を決めてみてくださいね。