「お菓子だけで1000カロリーも食べちゃった!!」
日頃のストレスや我慢、生理前の不安定な時期にドカ食いして「お菓子をいっぱい食べたらこんなことに…」と我に返って動揺することもありますよね。
そこで「こんなに食べっちゃってどうしよう」と焦って、次の食事を抜いてみたり、プチ断食してみたり、置き換え食に変えてみたりするのですが、余計に食欲の波が荒くなって過食が止まらなくなることもあります。
そんなときはとにかく焦らず、食事からしっかり栄養素を補給することで代謝を落とさないようにしていくことが大事です。
お菓子の1000kcalと食事の1000Kcalは違うよ!
お菓子だけで1000Kcal摂ってしまったからと、食事を抜いても、プラマイゼロにはならない可能性があります。
なぜなら同じ1000Kcalでも栄養バランスを考えた食事とお菓子では摂れる栄養素が違うから!
お菓子で摂った1000Kcalの中身は「糖質と脂質」が圧倒的に多いのではないでしょうか。
しかもその糖質はごはんから摂れる糖質と異なり、すぐにからだに吸収されやすい「ショ糖」や「果糖」さらには「ぶどう糖果糖液糖」かもしれません。
ごはんの糖質と何が違うかというと、ごはんはでんぷんという糖質と食物繊維が含まれていて、消化吸収が砂糖よりもゆっくりなのです。
砂糖はすぐに吸収されて血糖値が上がるのですが、血糖値が下がるスピードも速いのです。
血糖値が下がるとまた血糖値をあげなければと体が働き、お腹がすく感覚だったり、イライラして甘いものが欲しくなり過食になってしまう原因に。
様々な栄養素が摂れる食事とちがい、お菓子は栄養素に偏りがあるため、お菓子を食べた分食事を抜いても、むしろ栄養不足になってしまうのです。
ではここから、お菓子を食べすぎてしまったときの食事についてお伝えしていきます。
1.お菓子だけで1000カロリー摂ってしまったら、栄養補給しよう!
お菓子だけで1000Kcalも食べてしまったということは、糖質や油脂をたくさん摂ったということ。
たくさん食べた糖質や脂質を体のなかで分解してもらうには、それだけ栄養素も必要です。
ビタミンは、ごはんなどに含まれる炭水化物が体内でエネルギーに変わる手助けをしてくれます。摂取した栄養素が体内で利用されるためには、ビタミン類(特にB群)を不足なくとることが必要になります。
例えば、糖質を体でエネルギーとして使うにはビタミンB1が必要で、それらを食事からとれるといいですよね。
ビタミンB1は、肉類、魚類、豆類、穀類、種実類などに多く含まれています。
豚肉の赤身や大豆製品、玄米や雑穀米を食事に活用してみましょう。
2.野菜や海藻を補給しよう
お菓子の食べ過ぎで足りないものといったら、ビタミン類と食物繊維。
どちらも補給できるのでやっぱりお野菜は必要です。
カロリーが低いという安心感で食べられる人もいますよね。
過食したあとは「野菜サラダだけ~」なんて人も多いでしょう。
ここでぜひ海藻類もプラスしてみて!
海藻にもミネラル、食物繊維が豊富に含まれ、エネルギーも低いため取り入れやすい食材です。
ミネラルは、身体機能の維持・調整に不可欠で、特に野菜に多く含まれるカリウムは、余分なナトリウム(食塩)を体外に排泄するのを手助けしてくれます。
また、体内でコレステロールから作られる胆汁酸の体外(便中)への排泄を促進し、血中コレステロール値を下げます。
お菓子ばかりたくさんたべたら、便秘になってしまった、なんてことありませんか?
お菓子はカロリーはたくさんあるけれど、食物繊維は少ないのでたくさん食べたつもりでもかさが少ないので便秘にもなりやすいです。
食物繊維は便の量を増加させるとともに、腸内の腸内細菌のうち、ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌の割合を増やし、腸内環境を良好に整える作用もあるので意識してみましょう。
3.水を飲もう
水分不足なだけでも、血液が濃くなり血糖値も上昇しやすくなります。
利尿作用を期待してお茶やコーヒーばかり飲んでいませんか?
実はそれは水分補給にはならず、脱水になる原因になってしまうことがあります。
水分が少なく血液がドロドロしている状態は脂肪などが血液中に大量に存在し、スムーズに流れない状態です。
血液は酸素を運搬しているので、血液の流れが悪くなると細胞に酸素がいかず、免疫力の低下、脳や内臓の機能の低下などを引き起こします。脳梗塞や心筋梗塞をも引き起こしやすくなります。
血流を正常に保つためにも適切な水分摂取は欠かせません。
利尿作用のないカフェインレスな飲み物か水を飲んでみましょう。
また、水は一気にたくさんのむのではなく、コップ半分くらいをこまめに飲むようにしてみましょう。
一気にたくさんのんでも、余分なぶんは排泄されてしまうので、ちょこちょこ飲みが良いですよ。
まとめ
「お菓子だけで1000カロリーも食べちゃった~!断食だ!!」となってしまうことは、実はかえって体を太りやすくしているのです。
食べた分だけ、体の中でエネルギーに変えられるように食事をとり栄養補給することが大切です。
しかし、食べ過ぎたことで胃腸の調子を崩してしまっているならば、栄養とならきゃ~と言って無理して食べる必要はありません。
そんなときは、胃腸を休ませてあげてください。
そして食事をとるときはゆっくりよく噛むことも、胃腸にやさしくできる行動です。
お菓子をたくさん食べてしまったことで自暴自棄になってしまう前に、「足りない食べ物をたしてみよう」ということを思い出してみてくださいね。
〈引用文献〉
e-ヘルスネット(厚生労働省)食物繊維の必要性と健康
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-001.html
2021年6月22日更新 (2022.3.3 閲覧)
e-ヘルスネット (厚生労働省)野菜、食べていますか?
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-03-015.html
2020年2月18日更新 (2022.3.3 閲覧)
健康長寿ネット 水は1日どれくらい飲めば良いか
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/shokuhin-seibun/water.html
2019年7月30日更新 (2022.3.3 閲覧)