「運動しないと落ち着かない!休んでなんかいられない!」
運動習慣があなたの生活に欠かせないものになっていることは、素晴らしいことです。
しかし、なんだか疲労がとれない、すぐ体調を崩してしまう、いらいらすることが多い、疲れているのに眠れない、など体調不良を感じていたら、それはオーバートレーニング症候群かもしれません。
今回はオーバートレーニング症候群についてと、運動習慣における改善策をお伝えします。
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目次
運動しないと落ち着かない!は行き過ぎると病気になる!?
「運動しないと落ち着かない」という状態になることは本来なら良い習慣に思えます。
しかしその気持ちがポジティブではなくネガティブなら要注意です。
たとえば運動が好きで運動すると心地が良い・達成したい目標がある・スポーツで競技をすることがある場合など前向きに活動している場合は「運動しないと落ち着かない」と思っても体調を見ながら休むことができたり、心の面でも負担にならないように調整できていることが多いです。
ここで運動しなけれな落ち着かないが、
- やらねばならない
- 休んではいけない
- 続けないといけない
- 疲労がとれない
- 体調を崩しやすいのは自己管理ができていないからだ
など自分を責める気持ちや運動をやめたらダメになるという感覚をもっているとオーバートレーニング症候群の可能性があります。
オーバートレーニング症候群って何?
スポーツ活動や、筋力トレーニングなどで生じた生理的な疲労や精神的な疲労を、十分な回復期間を取らずに積み重ね続けていくことで、常に疲労感を感じる状態(慢性疲労状態)になることを指します。
その状態を『オーバートレーニング症候群』と言います。
一度に激しいトレーニングを行なって疲労困憊してしまう『オーバーワーク』とは異なります。
オーバートレーニング症候群は
- 急激なトレーニング負荷
- 不十分な休息・睡眠・栄養
- 過密スケジュール
- 精神的な過剰ストレス
などによって引き起こされます。
過剰な肉体的又は精神的なストレスが長期間に渡って継続してかかることで、視床下部ー下垂体系の機能不全をきたし、脳下垂体から分泌されるホルモン(コルチゾール、カテコラミン、テストステロン等)のバランスが崩れるためと考えられています。
初期症状は軽くて気が付きにくいものですが、症状が進行していくと、
- 全身倦怠感
- 食欲不振
- 睡眠障害
- 体重減少
等の症状がみられるようになり、更にひどくなると、うつ病に似た精神異常を示すようにもなっていきます。
重症になると回復までに長い時間が必要となるので、日頃から運動量に見合った十分な栄養と休養を取る必要があります。
あなたは大丈夫?オーバートレーニング症候群のサイン
オーバートレーニング症候群のサインとして以下の点が挙げられます。
あなたは当てはまりそうですか?
体調のサイン | 心のサイン |
筋肉痛や疲労状態の継続 | 意欲の低下及び喪失 |
すぐに風邪をひく | 食欲不振 ・睡眠障害 |
起床時の心拍数の増加・安静時血圧の上昇 | いらだち、抑うつ |
もし「私はオーバートレーニング症候群かも」と思った時に気を付けていきたいことを4つご紹介します。
1.運動しないと落ち着かない人ほど運動量に見合った休憩を
運動しないと落ち着かないという人ほど、運動量に見合った休憩・休息をとることが大切です。
運動によって生じた生理的な疲労が十分に回復しないまま積み重なって引き起こされる慢性疲労状態を防止、回復する必要があります。
起床時の疲労感が抜けるまでしっかり休むようにしましょう。
疲労が回復しないままトレーニングを続けても、かえって競技の成績やトレーニングの効果が低下してしまうので、勿体ないですよね。
参考として筋トレの頻度をご紹介します。
タイプ別筋力トレーニングの頻度
筋肉痛がある場合 | 痛みが治まったころ |
筋トレの強度を弱めにした場合 筋トレを1か月以上継続している場合 | 3日に1回 |
集中的に時間をかけて筋トレする場合 筋トレ初心者 | 1週間に1回 |
鍛える筋肉(3,4種)を日ごとにかえて筋トレする場合 | 毎日または2日に1回 |
2.調子が悪いときには無理をしない
とにかく調子が悪い時は無理に運動をしないことが大事です。
「やらなければいけない」という義務感、強迫観念は精神的にも負担になります。
本当に自分の日々のパフォーマンスを良くしたい、良い状態でいたいと思う人であれば、必要な休息はしっかりとれるはずです。
無理することがカッコイイ・素敵とは限りませんよ。
3.起床時の心拍数をチェックしてみよう
疲労症状が高まるにつれて起床時の心拍数が増加するといわれており、オーバートレーニング症候群を早期発見する目安となります。
起床時の心拍数と、疲労症状との関連性は非常に強く、疲労症状の高まりと平行して、起床時の心拍数が増加すると言われています。
起床時の心拍数の急激な増加(10拍/分以上の増加)はオーバートレーニング症候群を早期発見する上で有効な指標と考えられます。
良く運動する人は、まずは普段から血圧測定をして、心拍数も確認してみましょう。
4.やっぱり栄養面も大事!
栄養面においても、バランスのいい食事をとることが重要で、特にビタミンB群やビタミンCを摂取すると良いとされています。
ビタミンを摂ろうと言われると、あれこれ食材を提案することがありますが、簡単に言うと「いろんな食材を食べよう」ということになります。
ビタミンB群は8種類あり、食材を列挙すればたくさんあります。
しかし、たとえばビタミンB1はブタに肉に含まれると聞いて、豚肉だけたくさん食べたら、ほかのビタミンB群の摂取量は減ってしまうこともあります。
一番おすすめできないのは1種類、もしくは何か特定のものばかり食べ続けること。
カロリーが低い・安いからといって野菜は「もやし」「キャベツ」「きゅうり」「レタス」など淡色の野菜、特定の野菜ばかり食べ続けることもビタミン不足の原因になります。
食べるのであれば、お肉お魚は種類を変えながら、野菜は季節の野菜を色の濃いもの(緑黄色野菜)と薄いものを組み合わせ食べる、穀物は雑穀や玄米を摂り入れてみるなど、食品も種類を増やして食べることで、結果的にいろんな栄養素をとることができます。
まずは食事全体的に色を増やすことを意識してみましょう。
まとめ
運動しないと落ち着かないということは、真面目であったり、努力家である、負けず嫌い、そして自分に厳しい人によくあると考えられます。
頑張りすぎは心身ともに負担がかかります。
自分は楽しんでやっているつもりでも実は体に負担になっていることもあるかもしれません。
運動・栄養・休養のバランスを考え、ストレスを溜めすぎない程度に楽しく運動しましょう!
〈参考文献〉
eヘルスネット オーバートレーニング症候群
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-016.html
(2022.1.15 閲覧)
健康長寿ネット オーバートレーニング症候群とは
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/undou-shougai/over-training.html (2022.1.15 閲覧)